八ヶ岳・赤岳主稜

  • 期間 2014-01-11~2014-01-12
  • メンバー L土方(26期)、田口(22期)、小林英(25期)、鈴木利(30期)
  • 記録 小林(英)

■1/11(土)
10時過ぎに茅野駅に集合、鈴木の車で美濃戸へ。そのまま赤岳山荘への道に入るが橋を渡った先の坂を上れず、手前のスペースに駐車した。
16時に行者小屋に到着、キムチ鍋で夕食。

■1/12(日)
予定通り4時に起床したもののトイレが大行列で出発は6:30。晴れ、-20℃。アメリカに大寒波をもたらした冷気が日本にもくるという予報がこれか。
1時間ほどで文三郎道から赤岳主稜の取付きへ下りる地点に到着。樹林帯を出るまでは穏やかだったが、ここは風が強い。すでに取付きは待ち行列になっていて、我々はここで身支度。ロープは土方&鈴木、田口&小林の2組で結ぶ。
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20分ほど待って取付きへと前進。トラバース中に小さな雪崩がきたが無人地点を舐めたのみで問題なし。
このチョックストーンの取付きが最初の難関で、前のパーティが詰まっている。足元の雪を安定させ、待ちに待つこと1時間以上、ようやく順番がきたのが9:30頃か。

【以下、田口・小林組/小林視点】
まず土方が行くが体勢に無理があったらしく岩に身体を寝かすようにして這い上がった。そのままルンゼを登っていってピッチを切り、鈴木が上がる。田口・小林組は田口リードで行くが、ロープをほぐすために少し遅れ、間に別パーティが入った。チョックストーンは手足を突っ張り、岩を越えた雪面にピッケルを打ち込んで乗り越える。

田口のビレイで小林が進むと立った壁。ホールドスタンスは十分にあるが、身体が固くて足が上がらず、膝登りだ。小林が前回来た時(2008年3月)はこの直登を避けたのだったか? 岩を巻くのが少し怖い箇所があるはずと思いながら登っていたが、それらしいところはなく、続く緩斜面はツルベで上がる。

再び岩を攀じる上部壁入口でまた渋滞している。土方&鈴木組が一足先に行列に加わり、田口もそこまで進んで小林は手前のビレイポイントで待ち。ここでピッチを切らずに追い越して行った二人組が待ち行列を避けて取り付いたが、岩を落としたらしい。「ラク!」の声と共に下の谷の雪面を黒い物が転がっていく。
ようやく前が空いたので小林も岩場へ進み、先のパーティが登るのを待って取り付く。一登りの後、ボルトで中間支点を取ってトラバースし、核心のチムニーへ。
先のパーティに続き、垂直に近い(と感じる)岩壁を攀じる。ピッケルは腰に差した。途中のボルトは使用中だったが、そこで止まっていた先行パーティの一人に断って共用させてもらう。その上はホールドが乏しく、今取った中間支点に掴まってピッケルを取り出し、雪面にピックを打ち込んで身体を持ち上げる。チムニーを抜け出してピッチを切った。

次の岩は一段上がったところで姿勢を変えるのに苦労する。もっと楽に通過できるはずで、登り方かルートが拙(まず)いらしい。そこを抜けると確保の必要もなくなって稜線の一般登山道が見えてくる。
先に登山道まで上がった土方組はロープをしまって「小屋に行ってます」。こちらも稜線に出ると強風で雪粒がバシバシ顔に当たり眼を開いていられない。ロープをザックに押し込み、頂上山荘の陰で待つ先行二人に合流した。

赤岳山頂に14時。周囲は真っ白で、写真だけ撮って早々に下山開始。
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強風に飛ばされる雪粒に目潰しを喰らいながら展望荘を過ぎ、お地蔵様に手を合わせてから地蔵尾根を下る。樹林帯に入ると稜線の荒れ様が嘘のようだ。

15:20 行者小屋に帰着。10時間も飲まず食わずだったので小屋で人心地つけてからテント撤収し、16:30に下山開始。意外に速いペースで駐車場所に着いた。茅野駅の閉店間際の売店で飲み物など買い、空(す)いたあずさ34号に乗車。

(文中敬称略)

<行程>
1/11 駐車スペース12:40~行者小屋16:00
1/12 行者小屋6:30~文三郎道分岐・主稜取付き7:30-9:30~赤岳14:00~行者小屋15:20-16:30~駐車スペース18:10

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