谷川連峰・白毛門~赤沢山

  • 期間 2025-03-29~2025-03-30
  • メンバー L秋永(42期)、中村(42期)、橋本(44期)
  • 記録 秋永

念願の白毛門~赤沢山周回、達成!
赤沢山にて

赤沢山にて

■3/29(土)

昨年は朝発の日帰りで降雪直後のラッセルに苦しみ、ひとつのピークも踏まずに1260m付近で撤退した白毛門(⇒ 2024/3/23 白毛門)。今年は満を持して赤沢山への周回計画。高気温と降雨が数日続き1週間で50cmも沈降したが、当日は急に冷え込んだのでとてもよい締まり雪になった。

とはいえ、残雪期ならではのクラックを縫うようなルートファインディングが難しい。藪に逃げると効率が悪く、雪稜だと滑落や崩落リスクもある。

松ノ木沢ノ頭に向かう斜面から山頂まで、まっさらな急登でなかなかレストできず、自分の足を信じるのみ。テント泊装備なので荷物も重く、ふくらはぎがプルプルするのを押して気合いで登る。斜度が落ち着いてもトラバース気味で油断できない。しびれた~。
山頂まであとわずか
山頂まであとちょっと! 雪がつながっているか? どきどき。
白毛門登頂
ついに登頂!出発から6時間かかってしまったが、達成感がとても大きい。風が強くて寒いので、集合写真だけ撮って丸山方面へと下降を始めた。
その後の東西の稜線は楽しい縦走。当日朝に降った霰がふわふわと積もって、沈むことなく全体的に歩きやすかった。一箇所だけ、丸山乗越の手前(1526ピークの後)は真っすぐ下降できず、左から支尾根沿いに巻くようにして降りた。
幕営
1482ピークを遠くから見て、まばらな樹林帯がパセリのようだということからパセリ峰と命名。そのパセリ手前の鞍部を目指す。18:00に行動終了、広い樹林帯の鞍部でテント設営。

■3/30(日)

翌朝は日当たりもよく尾根歩きを楽しんだ。振り返って歩いてきた稜線を眺めると感慨深い。8時ごろ急にスノーボールが発生し、雪の緩みと滑りのリスクが増した。

尾根伝いに雪上を行ける箇所と藪に入る箇所、その判断が難しい。また、段々になっているところ、あるいはクラストした急斜面など、こまめに歩き方を切り替えるのに神経を使う。
最後は土合山の家の裏手に出るはずが、1050m付近の支尾根を間違えてしまった。見たことのある建物が・・・と思ったら土合橋のバス停! そのとき既に標高800m付近まで下りてきていた。コンパスを合わせ、注意ポイントを声に出していたのに、足元の安全確保に精一杯で現在地確認が甘かったという反省点。おそらく藪に逃げた際に支尾根を見逃したのだろう。

しかし間違いに気付いた際に焦らず読図ができたので、最後は安全に緩斜面の谷にエスケープした。白毛門駐車場に戻って安堵。

こうした雪稜歩きはほぼ初めてで、自分たちの体力と判断力を総動員することができた。何より、先輩抜きで仲間と3人だったのが達成感大。総じて、とても学びの大きい山行となった。

<行程>
3/29 白毛門駐車場09:40~松ノ木沢ノ頭14:00~白毛門山頂15:45~1482峰手前のコル(幕営)18:00
3/30 幕営地6:10~赤沢山8:15~白毛門駐車場10:45

<所感>
○中村
主に積雪期に登るルートということであり、他の時期であれば藪漕ぎをしなければならないところ。今回は藪に悩まされることもなく楽しく歩くことができた。なお、雪の状態によってアイゼンの効きが違うこともあり、歩行中は常に意識してフラットフッティングを心掛ける必要があることを痛感した。
○橋本
クラックや雪庇を避けるルートファインディングが必要だったり、斜度や雪の状態でアックスやアイゼンの使い方を変化させたりと気の抜けない残雪期縦走登山だった。クラックや雪崩の跡に人を寄せ付けない自然の壮大さを感じ、また縦走路から越後の山々の美しい景色を堪能することができた。リーダー、サブリーダーの声かけやアドバイスに感謝です。
○秋永
残雪期の縦走はやはり楽しい。昨年の源次郎尾根(⇒ 2024/8/2-8/4 剱岳・源次郎尾根)以来の3人の山行。白毛門の登りはしびれたが、互いの体力、気力で高め合って達成できたのでとても嬉しい。

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