今回、私たちは幽ノ沢の入門ルートに行ってきました。好天の中、本格的な登山を満喫してきました。

出合から幽ノ沢の岩壁を望みます。

幽ノ沢を遡行していきます。



二俣の様子です。右俣に進みます。

蜂の巣があります。古いもののようです。

カールボーデンからV字状岩壁を望みます。写真中央のルンゼ状が右俣リンネです。

右俣リンネ右岸にある取り付き点の様子です。ボルトが打ち込んであります。






堅炭尾根に到着です。

記念に写真撮影します。

堅炭岩からカールボーデンを見下ろします。
【時間の経過】
幽ノ沢出合(8:30)~二俣(8:50)~取り付き点(11:20)~V字状岩壁~石楠花尾根~堅炭尾根(17:00)~幽ノ沢出合(20:00)
【感想】
■木村
天気が良くて景色も良くてとても楽しい登山になりました。
登攀の難度については草付きやブッシュが乾いていれば難しくはないと思います。今回は草付きやブッシュ帯の泥に難儀しました。降水量が少なく日照時間が多い時季がお勧めです。直近までの天気についてネットを検索すると「東京都心では8月27日から10月2日まで37日連続の雨を観測し、1886年の統計開始以降の最長記録を更新しました。」とAIが回答してくれましたが、谷川連峰も雨水を豊富に含んでいたのではないかと思います。
当ルートのポイントをいくつか。
・カールボーデンに出てしばらく進んで傾斜が強くなってからは、右俣リンネから離れずに取り付き点まで直登したほうが、ルートファインディングに迷わずに短時間で進めると思います。私たちは傾斜が緩いラインを取って左から大きく右へ回り込みました。このラインは2箇所にビレイアンカーをセット出来る残置支点があり、計2ピッチで取り付き点まで行けますが、時間が掛かるうえにルートファインディングが必要です。
・取り付き点からV字状岩壁までは、右俣リンネを渡渉して右俣リンネ左岸のリッジの上に登ってから1~2mクライムダウンします。このリッジの上はピッチを切ることが出来る残置支点があります。クライムダウンした後は登り気味にV字状の中央にトラバースしていきます。
・ルート上に僅かですがハンガーあります。私はハンガーを見つけたらそこでピッチを切りました。例外もあります。V字状を登り始めて最初にピッチを切った場所は腐食したハーケン2本がある比較的傾斜の強い狭い場所でした。この2本のハーケンのうち1本は土に埋まっていたものを掘り起こしました。
・ハーケン各種、チョック各種持参しましたがまったく使いませんでした。セット出来る場所がほとんどありません。残置支点もとても少ない印象です。アルパインドローは長めのものと短めのものそれぞれ3~4本あれば十分かと思います。
ピッチを切る場所を含めて全体としてトポは参考程度にしかならないように感じました。V字状の中央付近の登りやすいラインを登っていき、途中、突き当たりを右に曲がるイメージで登っていきます。全体としてルートファインディングに時間を費やしました。このルートは経験済みであれば短時間で登り終えると思います。
■青柳
全体を通して思い出に残る素晴らしい山行でした。ナメ滝からカールボーデン、垂直の岩壁、稜線に出てからの藪こぎ、長い懸垂下降、どれも素晴らしかった。
標高を上げるにつれて垂直になるスラブは所々に土草がついていて、スラブは得意な方ですが、足を置いて乗り込みたい場合にはほとんど草が生えており、しかもヌルッと湿っていて苦労しました。そんな中、支点を探して彷徨うランナウトを繰り返して登って行きます。時々襲ってくる恐怖感から平常心を保つ為に下を向かなようにしていました。(笑)
山行を終えて本物のアルパインクライミングが出来た充実感があります。そして今は、アプローチの途中で見たあの一ノ倉沢の圧倒的な迫力に魅了されています。