広沢寺RCT

広沢寺弁天岩にてマルチの練習を行いました。
広沢寺温泉無料駐車場に8:20集合、弁天岩に8:50。
田中&鹿内ペアと高橋&吉岡ペアに分かれ、ボルダーピッチルートをスタートにしてそれぞれトップとセカンドを交替しながら練習。
広沢寺RCT

午後、田中&鹿内はアイゼンとアックスでの登攀トレーニングを行いました。
アイゼントレ

15:00、駐車場にて解散。

<所感>
○田中
広沢寺は日和田に比べて暖かいので、この時期のトレーニングにはよい場所です。アイゼントレはモノポイントのアイゼンで行いました。平爪より掛かりがよく、快適でした。マルチピッチも含めてよいトレーニングになりました。
○高橋
いろいろありまして激太りしてしまい、一般ルートの下山中に体のバランスを調節することができなくなりはじめた今日このごろ、広沢寺RCTのお誘いをいただいた。快諾したものの不安は払拭できず。しかし、参加してよかった。感覚を取り戻すことはできないまでも再確認できたし、登ったことのないルートにも挑戦できた。え?えぇ。只今おいしいお酒飲んでます。
○吉岡
初めての広沢寺、アイゼントレーニングをしている人も多く賑やかなゲレンデでした。マルチピッチを想定したダブルロープの復習をメインに、繰り返し登り降りを行い、充実した一日になりました。次回は別のルートもチャレンジしてみたい!
○鹿内
1本目1ピッチ目の登りが怖くて手こずった。手順については先週木村さんのマルチ講習を受けたこともあって慌てなければできるが、速さの点では課題。購入したばかりのアックスを使ってのアイゼントレは初めての経験。クライミングシューズで登る感覚とはまるで違う、わずかな窪みに手足が掛かるのを確かめつつ練習できた。

日和田RCT

秋の救助訓練の前日、久しぶりに日和田でみっちり基礎を練習したいと思い企画した。実は4月以来の日和田。その時は雹が降って途中で撤退になったし、6月は雨で外岩での講習は中止となっていたからだ。夏のうちは沢に合宿にと過ごしているうちに、早くも11月に。このままでは秋から冬の自主山行に不安が残る!と思い、本科生同士で集まった。

ここ数日、11月とは思えないほどの高気温で、朝から桜が咲いてしまうのではないかというほどの暖かさ。昼間には最高気温が25℃を超え、岩場の上はジリジリと日差しが強く、沢山の蚊につきまとわれた。


アイゼントレや会の講習などで混み合うだろうと思い、8時岩場集合にしたのだが、結局我々を含めて4組(合計10人くらい)しか居なかった。
男岩南面(クラックルート、左ルート、右ルート、リッジ)、西面(ステミングフェイス、松の木)でルートやペアを変えながら、様々な練習をすることができた。


ステミングフェイスに挑戦。全員登れた。吉岡さんはクライミングの経験が多く、軽々とステミングや松の木をリード、すごい!


私と中村さんは、ついに自前のハーフロープを購入した。赤を「たらこ」、緑を「わさび」と名付け、南面クラックルートの岩場上までを使い、3ピッチを想定したロープワークを練習した。しかし、卸したてのロープはキンクしやすく、つるべで入れ替わる際やロープダウンの際に何度も絡みをほぐすハメになった(※新品のロープは、やはり何度もさばく必要があるようだ)。

お天気の良い連休だから、多くの人は縦走などに繰り出しているのだろう。そんな中、地道な練習を積んで、それはそれで優越感というか充実感のある一日となった。

【所感】
○吉岡
天気に恵まれ混雑を予想しましたが、あまり人が居らず、好きな面を自由に選ぶことが出来ました。
トポで登りたいルートを確認しながら思う存分登り降りが出来ました。個人的にはダブルロープの経験が少なかったので、ロープ捌きの復習もでき、大変充実した一日にする事が出来ました。
○中村
久々のクライミングでしたが、空いていたこともあり、ゆっくりと手順を確認しながらリードも含めた練習をすることが出来ました。
○青栁
難しいルートを登っていて手も足も出なくなった時、一度テンションして手を離して岩から少しだけ離れると、見る角度が変わって登る手口が読めてきます。登る前のオブザベーションが重要である事をあらためて感じました。
○秋永
ついに、念願のステミングフェイス(トップロープ)を登ることができた! 入会直後から毎度登れず宿題になっていたので、成長を感じられて嬉しい。あまり時間をかけずにしっかり足で立ち込むのが鍵だとわかった。南面クラックは手順を丁寧に確認しながらリード・フォローを練習できた。マルチの懸垂下降の場合のロープ捌きが怪しい。まだ触れていないルートが沢山あるので、また練習に訪れたい。

秋の救助訓練/天覧山の岩場

11月に入っても気温が高く虫の群がってくる中、奥武蔵・天覧山の岩場にてレスキューロープワークについて訓練を実施しました。

【1】テープスリングによる簡易ハーネス作成
シートベンドの結びを理解し、3種の簡易ハーネスの結び方を確認していきます。
 ・チェストハーネス(120cmステープスリング)
 ・シットハーネス(120cmステープスリング)
 ・フルボディハーネス(180cmテープスリング)
支点に体重を預け、ハーネス荷重との比較を行いました。
実際に救助が必要な場合には、必要分のハーネスが無いことが殆どです。瞬時に、各種簡易ハーネスの結びを出来るようにしておく必要があると理解できます。

【2】1/3引上げシステムによる引上げ体験
沢登り中の事故を想定した滝上への引上げ訓練を、救助者・要救助者に分かれて、救助側の労力を確認していきます。
支点箇所に変形D型カラビナを設置し、マッシャー結びにてオートブロック。折り返し地点に同様のシステムを構築し、引き上げを行います。
自身の立ち位置で、力加減が大きく変わっていくことを実感しました。システム構築の理解に留まらず、実体験をする今回の趣旨を一番感じられた部分だったかもしれません。
※基本のシステムを学びましたが、結びの反転を防ぐために、支点箇所のカラビナを2種にする方法やクイックドローを併用する手法もある。

※写真はシステム構築の理解のため、リングボルトを利用。

【3】介助懸垂による負傷者の降ろし訓練
ルベルソを利用した懸垂下降システムを構築。自身より救助者を前方とする距離感に設定できるように、自身のPASの長さ確認しました。右利きの救助者は、左手で要救助者を支えながら懸垂下降をしていきます。不慣れな状態での下降のため、バランスを取るのに苦労しました。


 
【4】全体シミュレーション
研究生を筆頭に、上記で学んだことを集約し、要救助者を登山道まで背負い搬送で引き上げる想定のシミュレーションを行いました。
登山道までの足場、要救助者の状態、支点位置等の状況により必要な確保方法が異なること、あるいは、1/3引上げシステムを構築するのか、ムンターヒッチで滑落防止に努めるのかなど、時と場合により適切に判断する必要があることを実感しました。

奥只見白石沢スラブ~岩穴沢下降

沢登り記録がメインのブログ「ポムチム」で目に留まった「奥只見の神域 白石沢スラブ」。このタイトルに心惹かれ、ネット上でいろいろ調べて船アプローチ&沢中一泊を計画した。

■11/3(金・祝)
六方乗船場
船をチャーターしてアプローチなんてなかなかないので最初から楽しい。
船上から
ライフジャケットを装着していざ出航。結構スピードが出て寒い。
放射冷却で霧が立ち込め徐々に視界が狭くなり、白石沢出合いに到着するや否や船頭さんが「こんな霧が深いのは初めてで緊張した」と。水面は通常より5mほど高いそうだ。
六方の船を見送る
船に別れを告げ、孤島にポツンと取り残されたような不安な気持ちになる。

白石沢遡行開始
白石沢の水量は多くなく、足を濡らさずに行ける。やがて前方に巨大スラブが見え隠れし、期待が膨らむ。
CSは左から
途中のCSは左から巻いた。
大岩右側に巻道
正面大岩で塞がれた箇所は、手前に数メートル戻ると右側藪に明瞭な巻道あり。巻道は行きすぎ注意。沢が見えたらすぐに戻る。
スラブ取付き
スラブの取付きに到着。取付きから数メートルは傾斜が強く、濡れている上に落ち葉も多くて、非常に滑る。この数メートルが核心だった。研究すべく三者三様のシューズをセレクトしたが、ここはラバーソールが優秀。クライミングシューズ、チェーンアイゼンは、この先傾斜が緩くなったところで装着するのが良い。
左上する
傾斜が緩くなった箇所から左上する。
三者三様のシューズ
その先は傾斜の緩いところを選べば、三者三様のシューズどれもフリクションを効かせ問題なく歩ける。
うおー何だこのスケール
そして巨大スラブの展望が開けた! うおー!!なんだこれは!スゴイ!!という言葉しか出てこない。
紅葉が映える
紅葉も綺麗でスラブによく映える。
自然の造形人があんなに小さい遮るものがなく暑い傾斜によっては四つん這い
テラスのように窪んだ箇所にザックを下ろし、しばらく巨大スラブを満喫した。
名残惜しいが先に進む。
馬の背
馬の背は思ったより幅があり安心して進める。
藪あり藪の中からスラブ
その後藪へ突入。一旦藪がなくなり、スラブを少し登りまたすぐに藪。厄介な藪、低い藪と繰り返し、休憩をはさみつつ進むと、正面大岩で塞がれる。
正面大岩は左側踏み跡
左側の踏み跡へ進むと左斜面も大きなスラブ。崩れているので慎重に進む。
振り返り見る奥只見湖
振り返ると奥只見湖がきれいに見えた。
岩がなくなり右上稜線へ這い上がる箇所が急斜面でかなり悪い。稜線へ戻り90m登って1190mのコル。
 
岩穴沢下降点

岩穴沢下降点

岩穴沢下降点はすぐに見つかり、下降開始。ここからはチェーンアイゼンが良い。
岩穴沢はヌメリが強い。キノコがたくさんあり、選別できれば食材の足しになる。
懸垂下降(その1)

懸垂下降(その1)

懸垂下降は全部で3回。30mロープでは不安な箇所あり、50mロープを推奨する。
紅葉&ナメ
懸垂下降(その2、その3)

懸垂下降(その2、その3)

 
南沢出合いの手前
南沢出合のすぐ先に幕営。その先はしばらく適地無し。
幕営&焚火
さてさて待ちに待った焚火の時間です。焚火マスターと火種投入好きと薪集め好きがうまい具合に役割分担。白石沢スラブの奇景の余韻に浸りながら焚き火を囲み、コンビーフクリーム鍋&リゾットを食べ、ホットワインを飲み、寝転がって満天の星空を眺め、至福の時間を過ごした。

■11/4(土)
今日は2時間半ほどの行程のため、時間にも気持ちにも余裕がある。朝の冷え込みもなく、ゆったりと焚火前で朝食を取った後、出発。
ゴーロ歩き
しばらく沢に水はあるが、ほぼゴーロ歩き。途中から廃道の砂利道を進む。
廃道は紅葉で満たされるトンネルを抜けるとダム施設
紅葉を満喫しながらゆっくりと歩き、トンネルを抜け奥只見ダムの敷地に入らぬよう手前を右折して道路を登ったが、この道路も奥只見ダムの敷地内だった。最後に門があり、係の方が門を閉めるところをぎりぎり出ることができた。

終始貸切りの沢遡行、巨大スラブ、藪漕ぎ、ルートファインディング、沢下降と、盛りだくさんの良い山行であった。

<行程>
11/3 奥只見遊覧船乗り場6:50→(六方ボート)→白石沢出合(入渓)7:25~スラブ取り付き8:10~(1時間ほどスラブ満喫)~馬の背9:30~1190mコル(岩穴沢下降点)11:20~南沢出合(幕営)14:50
11/4 幕営地6:45~トンネル8:10~奥只見ダム駐車場9:00

湯河原幕岩

湯河原幕岩で岩登りを行いました。
湯河原駅に集合し、桃源郷岩に9時半到着。

○1ルート目:シルクロード
平さんがリードで登ってトップロープ仕様にし、鹿内が登り、平さんが支点回収するという至れり尽くせりでした。
シルクロード

 
○2ルート目:おたまじゃくし
鹿内の登りでは、グランドフォールを避けるため、1ピン目のロープを残して最初だけトップロープの形に。
おたまじゃくし

 
○3ルート目:シンデレラフェース
シンデレラフェース

 
○4ルート目:サンセット
サンセット

 
○5ルート目:シルクロード
最後の1本だけですが、鹿内がリードで登れて良かったです。

15時前に撤収して幕山バス停へ。

バリエーションルートの歩き方/白石山

バリエーションルートについて学ぶ応用ステップで、小鹿野町にある白石山(はくせきさん、別名、毘沙門山)に登る。
白石山ルート

8:20、西武秩父駅前に集合し、高橋さん自家用車にて新要トンネルへ。
林道から沢沿いに進む。水が涸れて少し進んだCP2(標高650mあたり)から尾根方向に登る。
CP2から尾根へ
どこから尾根に出るかは皆で地図を手に相談しながら。かなり急登。細かい岩が多く手がかりがない場所があり、非常に登りづらい。チェーンスパイクがあってよかった。
CP3からピークへ
CP3の稜線から山頂へは10分ほど。
白石山(毘沙門山)ピーク
天候に恵まれて眺望が良い。二子山が見える。
白石山からの眺望
帰りは登りの尾根の西側にある長合沢の頭から、途中高橋さんが仕事で色を塗ったという鉄塔で休憩しつつ、一般登山道に出る形で下った。
高橋さんが塗ったという鉄塔
下りの尾根を探す際に距離感を誤って手前の小さなピークを下り口と勘違いしてしまったが、地図の距離からまだ先では?という高橋さんの意見で、無事に想定していた地点から下ることができた。

<行程>
新要トンネル先9:15~CP2 10:50~CP3 12:00~白石山12:20~CP6 14:00~新要トンネル先14:45

<所感>
○田中
晴天に恵まれた気持ちの良い秋の山行になりました。本ルートは数年前に坂井勝生さんの『続・秩父藪尾根単独行』を読み、自主山行で探検したルートです。その時は詰める尾根を間違えてピークの東側に出てしまいました。これは地図読みに向いていると思い、その後、講習で何度か登りました。沢あり、岩あり、尾根ありでコンパクトで楽しめるルートです。
○高橋
転勤してバタバタしており、久しぶりの山行であったため、沢沿いの急斜面のトラバースでは体のバランスをとるのに苦慮。地図読みやルートファインディングを皆で議論しながら歩を進め、学びのあるとても良き山行であった。沢やバリエーションルートにおいては、地図に、沢筋や尾根筋、ピーク、コルをマーキングすることが重要と再認識した。
○中村
バリエーション登山ということで、事前に地図を読み込んでから山行に臨んだ。登りは、地図とコンパスでルートを確認しながら沢を遡行し、途中からは山頂まで急斜面の尾根を登り、ほぼ予定通りの場所に出ることができた。山頂からは二子山や両神山を見ることができた。下りは、山と高原地図上で破線ルートを通り、無事下山することができた。1000m程度の低山であったが、地図読みも含め、色々と勉強になり、とても充実した山行であった。
○鹿内
皆で地図を見て相談しながら道を決めて行けたのは良かった。地図には出てこない細かな地形をルートを見極めながら登ったりできたのもいい経験となった。また、コンパスと地図はなんとなくわかるようになってきたが、距離の感覚がつかめず、ミスリードしがちなので、思い込みではなく距離も意識するようにしていきたい。

雲取山~三峰山(カモシカ山行)

夜間山行の実践の為、雲取山、三峯神社を廻るカモシカ山行に参加した。
鴨沢バス停に集合。小林Lよりこの度の山行について説明があった。
夜間の山行でありメンバの状態を確認しつつ行動する意味で、先頭を歩く人を順次交代する事とした。

午後6時00分、メンバ集合、山行を開始。


 
午後7時00分、ヘッドライト点灯。


 
午後9時00分、七ツ石小屋下の分岐に到着。休憩はせず進む。


 
午後9時36分、七ツ石山山頂到着。20分ほど休憩をとる。


 
午後11時16分、小雲取山通過。


 
午後11時40分、雲取避難小屋通過。同50分、雲取山到着。


 
午前0時21分、雲取山荘到着。10分ほど休憩。


 
午前1時30分、芋ノ木ドッケ通過(1946ピークは踏まず、巻道を利用)。


 
午前1時52分、白岩山到着。


 
午前2時10分、白岩小屋(廃屋)到着。10分ほど休憩。


 
午前2時37分、前白岩山到着。


 
午前3時25分、お清平到着。20分ほど休憩。


 
午前3時48分、日が昇り始める。


 
午前4時00分、霧藻ヶ峰にて休憩。ベンチの先に秩父宮両殿下のレリーフがある。


 
午前4時15分、展望の開けた場所にてしばし写真撮影。


 
午前5時11分、三峯神社参道に出た。


 
午前5時18分、開けた場所にて10分ほど休憩。


 
午前5時40分、三峯神社に参拝。写真右は奥宮遥拝所からの眺め。


 
午前6時14分、表参道を下り、薬師堂跡到着。15分ほど休憩。


 
午前7時00分、石畳道の灯篭に下山。


 
大輪(バス停)から三峰口駅までは、旧三峰街道を辿る。
午前8時00分、大達原(おおだはら)の手堀トンネルを通過。


 
午前9時20分、三峰口駅に到着し、無事に山行終了。

夜間の山行の為、自身の足元ばかり集中しがちになり周りの様子を確認する事が疎かになりがちであった。
また、メンバごとにペースが違うためそういったことに注意し適宜休憩時間を挟むことを忘れずにいたい。

<行程>
鴨沢18:00~七ツ石山21:36~雲取山23:50~霧藻ヶ峰4:00~三峯神社5:40~大輪(停留所)7:15~三峰口駅9:20

伊豆城山南壁 西南カンテ

 今回、私たちは城山の西南カンテに行ってきました。のどかな天気の中、岩壁を楽しんできました。


01 登山道分岐
 登山口から登山道をしばらく進むと岩場への分岐が現れます。 02 南壁下部スラブ
 南壁下部スラブの様子です。トポでは下部スラブを斜め左上に登って斜上バンドに出て、そこから西南カンテの基部まで歩いていくことになっていますが、他のパーティーが下部スラブを登っている為、ここは省略します。下部スラブ基部に沿って森の中を西南カンテまで歩いて行きます。 03 西南カンテ取り付き点
 取り付き点から見た西南カンテの様子です。セルフビレイ用の残置支点はありません。カンテ左側に残置支点は見当たりませんが、1ピッチ目を登っていくとカンテ右側に残置支点があります。 04 1ピッチ目
 松本さんに写真を撮ってもらいます。 05 1ピッチ目ビレイ点
 1ピッチ目ビレイ点の様子です。 06 狩野川
 ここから狩野川が展望できます。その向こうは天城山でしょうか。 2ピッチ目は灌木帯の中を進みます。 07 2ピッチ目ビレイ点
 2ピッチ目ビレイ点の様子です。ハンガー2個、RCC2個です。 トポではここから右にトラバースして二間バンドに出たところでピッチを切るようですが、私たちはトラバースした後にコの字を描くように最終ピッチの始点前までロープを伸ばします。 08 最終ピッチ始点
 最終ピッチの始点の様子です。 09 最終ピッチ
 最終ピッチの様子です。ルンゼ状の右壁に残置支点があります。残置支点に沿って登ります。 10 最終ピッチ
 松本さんに写真を撮ってもらいます。 11 終了点
 終了点は立木です。ここから尾根を登って登山道に出ます。 12 記念撮影
【時間経過】 城山登山口(8:30)~ハイキングルート分岐(8:40)~南壁(8:45)~西南カンテ基部(9:00/9:20)~西南カンテ終了点(11:20)~城山山頂(11:40)~登山口(12:20) 【感想】 ■木村  天気が良くてとても楽しく登ることが出来ました。最後のピッチはインカットとカチの中間のようなホールドが2~3箇所あるので、これを素早く探し当てれば難なく登れると思います。私は上手く探し当てられずに一度ハングドッグしました。ジムで10c程度を余裕をもってオンサイト出来るくらいの人であればなかなか楽しめるルートだと思います。 ■松本  伊豆城山は一年中登れる岩場として有名ですが、埼玉・東京圏からは若干遠いのと、12月~5月にかけては雪山優先!と固執していたこともあり、今まで機会を設けたことはありませんでした。  登るなら、先ずはマルチピッチ入門ルートの西南カンテ一択です。南壁スラブも魅力的でしたが今回は割愛。西南カンテはピッチの切り方で4~6ピッチ、いかようにもなるみたいですが、我々パーティーは二間バンド歩きを除く4ピッチの予定。しかし、2ピッチ目の私のルートミスで結果的に5ピッチで抜けることに。トラバースぐらいから目がロケーションにも慣れ、いい感じになってきました。最終5ピッチ目はフォローでしたが、もしリードだったら「くの字」ラインの弱点をついたであろうところ、こうちゃんルンゼ右の薄かぶりフェースを選択。これが、より楽しめる結果となりました。  この日は天気も良く岩も乾いており、登攀中は快適そのものでした。

柴崎ロックRCT

二子山中央稜に行く予定だったがメンバーが欠けてしまい、同じ秩父の柴崎ロックでのRCTに変更した。
駐車スペースに向かう林道はかなりの悪路だと聞いていた。我々はその林道に国道284号側から入り国道363号側に出たが、往路でジムニーの側面を草木に擦ってしまった。往路・復路ともに国道363側から向かうこと、また、軽自動車の利用をお勧めする。

駐車スペースから林道を南西に100mほど進むと左手に大きな岩が見えてくるので、そこから尾根を下りる。
マッターホルン状露岩

目印となる岩

20mほど先にある左の踏み跡を辿るとロープが張られており、それに沿って進むとすぐに岩場が現れる。我々が一番乗りだったが、ほどなくして2パーティが到着。
どのルートもほぼ垂壁、ないしはハングしている。石灰岩のためソールが滑りやすい。グレード表記は辛めということだったが、確かにそのように思う。
まずは”エントツ”(5.9)、次に”うまいぞギンナン”(5.8)を1~3回ずつ登攀したところで昼食。
エントツ

エントツ(大野/平/駿谷)

うまいぞギンナン

うまいぞギンナン(平)

午後は、もう一度グレード5.9をやり最後に5.10aをと思っていたが、”ミゾーI”(5.9)で思いのほか苦戦する。
ミゾーI

ミゾーI(平/駿谷/大野)

平さんは相変わらず華麗なムーブであったが、駿谷、大野はもはや腕が利かなくなって、もう止めようよと弱音を吐き、終了した。いつものパターンである。

朝日連峰縦走(古寺~大鳥池)

東北の紅葉を見に行こうと、選んだのは朝日連峰。直前の天気予報では、土曜は雨強風、日曜は晴れ弱風、月祝は雨弱風と、条件は良くなかったが、あまり上天気でも避難小屋がギュウギュウになるし、行ってみたら晴れましたってならないかなーと期待を持ちつつ、三連休をフルに使って満喫しようと決行した。

■10/7(土)
左沢駅から古寺案内センターまでタクシーで約50分(12000円)、身支度をしている間に雨が降り出した。想定以上の本降りで気分は晴れないが、今日の行動時間は3時間だし、まぁのんびり行きましょうと11時過ぎに歩き出す。
鳥原山避難小屋までの登り

鳥原山避難小屋までの登り

時折り雨が止み晴れ間も見え隠れする安定しない天気のまま登山口から500m登り、本日の宿泊地である鳥原山避難小屋に予定通り14時過ぎに到着。管理人は不在だったので、管理ポストに協力金と氏名行程等を書いた登山カードを投函。docomoの電波はかろうじて入る程度。収容人数50人の大きい避難小屋。1階にソロの方2名、2階は賑やかな4人パーティーだったが、暖かい2階のほうに寝床を確保。この天気でここに泊まる人はそれほどいないだろうと期待をしていたが、16時頃になって5人パーティーが2階に上がってきた。賑やかさ倍増で寒くても1階にすべきだったかと思ったがすぐに眠れた。トイレは別棟で沢水を引いた水洗トイレ。手洗い蛇口もありとても綺麗。
鳥原山避難小屋

鳥原山避難小屋

 
■10/8(日)
6時出発の予定だったが、周りのパーティーの出発が早くて寝てもいられず、5:30出発。雨は上がり風も止み、草木もそれほど濡れておらず、登山道は水捌けの良い砂混じりで快適に進む。
鳥原山

鳥原山

鳥原山から小朝日岳へ

鳥原山から小朝日岳へ

小朝日岳から大朝日岳へ

小朝日岳から大朝日岳へいったん下る

大朝日岳へ向かう稜線

大朝日岳へ向かう稜線

銀玉水の手前

銀玉水の手前

朝日連峰で一番うまいと言われている銀玉水に立ち寄り、この先にも水場はあるが多めに確保。今はジャンジャン出ているが、数日前まではチョロチョロだったそうだ。仕事を交代して下りてきた大朝日岳山頂避難小屋の管理人さんと昨晩の宿泊者との会話の中で、昨日那須の朝日岳で低体温症で4名が亡くなったことを聞いた。ここも昨夜は風が強く、ミゾレが降って同じことが起きる可能性は十分にあった。明日も天気は崩れるから気をつけるようにと塩羊羹とチョコレートをいただいた。
大朝日岳避難小屋が見えた

大朝日岳避難小屋が見えた

大朝日岳山頂避難小屋の前に荷物をデポし、大朝日岳へ登る。大勢の人が山頂でくつろいでいたが、ガスで真っ白。写真を撮ってすぐに小屋まで戻り、西朝日岳へ向かった。天気予報は晴れなのにガスが多く、時折り視界は良くなるものの写真を撮るタイミングが難しい。
大朝日岳を振り返る

大朝日岳を振り返る

これから進む稜線

これから進む稜線

西朝日岳へ向かう

西朝日岳へ向かう

西朝日岳山頂では視界が良く、一本入れて景色を楽しむ。
西朝日岳より大朝日岳を振り返る

西朝日岳より大朝日岳を振り返る

西朝日岳を振り返る

西朝日岳を振り返る

竜門山へ向かう

竜門山へ向かう

竜門山避難小屋が見えた

竜門山避難小屋が見えた

竜門山避難小屋前にある水場もジャンジャン出ていた。数日前に役場に確認した時は涸れているとのことだったが、この数日で大量に雨が降って復活したらしい。その先は寒江山(かんこうさん)までが長かったが、越えるとすぐに避難小屋が見えてきた。14:40、狐穴避難小屋到着。
寒江山へ向かう

寒江山へ向かう

どこまでも続く稜線

どこまでも続く稜線

狐穴避難小屋が見えた

狐穴避難小屋が見えた

鳥原山避難小屋と同じ規模の小屋だが、間取りの違いで鳥原山より狭いように感じる。1階には既に6名おり、我々2人が入るのは少々窮屈に見えたが、2階は学生がたくさん入っているので1階でお願いと管理人さんから指定された。その後到着したソロの男性3名は2階に通されたが、あとから2階を覗くとまだスペースがあったようだ。窮屈な思いをしたが、隣人との会話も弾み楽しく過ごした。

■10/9(月・祝)
4時起床、外は想定以上の本降り。予定より早く、5:10に出発した。明るくなる空に合わせて雨も徐々に上がって視界は開けたが、その後、ガスが繰り返し景色を遮る。
雨でも視界良好

雨でも視界は良好

以東岳へ向かう

以東岳へ向かう

以東岳が近づく

以東岳が近づく

以東岳避難小屋が見えた

以東岳避難小屋が見えた

存在感のある以東岳へ向かって贅沢な稜線をゆっくり進む。以東岳山頂は強い風で、以東岳避難小屋へ立ち寄る。軒先に立っていると管理人さんが中へ入りなさいと声をかけてくれた。昨夜は10名の宿泊でゆとりがあったそうだ。今年の紅葉は遅く、暑い日が長すぎたため色付きは良くないとのこと。docomoの電波が入ったので、タクシー会社の留守番電話へ予定通り13:30に迎えに来てもらうようメッセージを入れる。
以東岳から大鳥池が見えた

以東岳から大鳥池が見えた

ここから泡滝への下山には直登ルートとオツボ峰ルートがある。直登ルートは所要時間は短いが最後に渡渉がある。一方のオツボ峰ルートは少し時間はかかるが眺望が良く、森林限界より上では携帯の電波が入るとのこと。地図のコースタイムのペースであればオツボ峰ルートでもタクシーに間に合うだろうと管理人さんに言われ、また、前の週に朝日連峰を縦走した友人から、直登ルートの登りはキツく下りもやめた方が良いとのアドバイスも受けている。管理人さんにお礼を言い、オツボ峰ルートへ進んだ。
オツボ峰ルートは稜線上を通るため、強い風をまともに受けることになった。その上、せっかくの眺望もガスで全く望めなかった。雨は降っておらず、気温も低くなかったがことが救いだ。風に耐えながら進んでいる途中にタクシー会社から折り返し確認の電話が入った。電波が通じるルートで良かった。オツボ峰を過ぎたところから進行方向が変わり、風を受けなくなってホッとした。
オツボ峰を過ぎてから登り返す

下山ルートなのに、オツボ峰を過ぎてから登り返す

大鳥池まで下りてくると二人とも下山した気分になったが、この先タクシーの来る登山口までコースタイムで2時間半かかる。大鳥池避難小屋(タキタロウ山荘)前のベンチで靴擦れをケアしてから歩き出した。そこからは水量の多い赤川に沿った登山道で、下の廊下を感じさせる迫力ある箇所もあり、長かった。ようやくダムが見えても、まだまだ山奥で電波は入らない。タクシー予約までに余裕をもって13時に登山口に到着した。屋根などは無く、雨が降っていなかったのは幸い。
少し早く来てくれたタクシーで、こまぎの湯まで約60分(15000円)。総じて、遠征の紅葉登山を計画通り順調に終えることができた。

<行程>
10/7 古寺登山口(古寺案内センター)11:15~畑場峰12:30~鳥原山避難小屋14:10
10/8 鳥原山避難小屋5:30~小朝日岳7:10~銀玉水8:10~大朝日岳山頂避難小屋8:50~大朝日岳9:05~西朝日岳11:05~竜門山避難小屋12:25~寒江山13:50~狐穴避難小屋14:40
10/9 狐穴避難小屋5:15~中先峰5:55~以東岳7:10~以東岳避難小屋7:30~オツボ峰8:30~大鳥池避難小屋10:00~七ツ滝沢橋11:20~泡滝登山口(泡滝ダム)13:00