■4/26(土)
季節始めのマルチピッチは、野猿返しへ。早朝、廻り目平キャンプ場に集合。川沿いの所定の位置にテント設営。
金峰山荘脇のゲートから車道を歩き、キャンプ禁止の看板の横から脇道に入る。ヤマレコの現在地によると、多くの記録にあるキャンプ禁止看板の入口よりひとつ上の位置と思われた。渡渉すること2回。2回目は堰堤のすぐ下。靴を脱いで水に入ったが痛いほど冷たかった。
堰堤下の渡渉
渡渉の先はケルンが多く迷うことがない。登ってほどなく写真でよく見た取付に着いた。クラックの上にペツルの支点が光っている。
野猿の取付
じゃんけんして組み合わせを決める。駿谷-平、大野-青栁、鹿内-八重樫。2人ずつシングルロープで登ることにする。トランシーバを借りたが、これが大いに役立った。
以下、駿谷-平の登り。
1ピッチ目、クラックは避けてIII級くらいの左の壁を登る。垂直の壁の手前がテラス風だったのでちょうど良い立木でピッチを切ったが、これは早かったようだ。全てのピッチが40m程とのことなので、次からはロープ半分のコールがかかってから支点を探すことにしよう。
1.5ピッチ目から2ピッチ、駿谷さんリード。目の前の垂壁を登っていったん下る。
3ピッチ目、横シワの入ったスラブ。右の割れ目の中に入り込んで木で支点をとり、壁に戻ってひだの上を登る。快適。
横シワのスラブ
4ピッチ目、駿谷さん。ほぼリッジ、眺めがよく、次のピッチを登る先行者が見える。
美味しい稜線
5ピッチ目、核心。凹角を登って右にまわり込み、切り返してリッジを登る。切り返した時の最初の一歩が上がれず。そこまで支点を一箇所もとっていなかったのでロープが風になびき、嫌な気分になる。手と足を踏み替えながら、合うカムを必死に探して岩の隙間にきめると踏み切れた。上がりきって水平移動すると先行者に出会ったので、その手前でピッチを切った。何もないので岩角にスリングを巻く。ルートが屈曲していて、なかなかロープを引けない。
力ない万歳
岩塔の先を目指す
この先が核心
満足の振り返り
6ピッチ目、駿谷さん。目の前を登るかどうか迷うところだが、先行者と同様、右から回り込む。先行は2人。時々、待ちを含めて休憩しながら、ロープは着けたままつるべで登る。ほぼ岩稜歩きに近く、すっかり気が緩む。後続はなかなか現れず、終わりも見えず。
もう何ピッチ目かわからなくなってきて、やっと姿の良い立木で終了。木に懸垂用の残置あり。最初の懸垂は20mというので、ロープ1本で下ることにする。懸垂で樹林帯に降りて、後続を待ちながら休憩。
全員揃ったところで下りにかかった。かなり急で、木につかまりながら黄色のテープを追う。帰路は1回の渡渉で済み、車道の緩い登りを帰る。
暗くならないほど良い時間にテントに戻り、豪華な酒宴に入った。焚火は盛んに燃えるが、まだ寒くて熱燗が欲しくなるほどだった。
赤提灯
■4/27(日)
翌朝、6時起床。焚火を囲んで、各自持ち寄った朝食を済ます。青栁さんのクラック講習を期待して、小川山レイバックに向かう。
大きな駐車場の脇の水場から登りにかかる。レイバックには先行パーティがすでに取り付いていた。見るからに登れなさそうなのと、トップロープの待ちに時間がかかりそうなので、手頃なガマスラブに移動することにした。
裏にまわって美しいクレイジージャムを見物し、ガマスラブに移動。ウォーミングアップとして登るには時間が遅いためか、空いている。右側のビッグポケット(5.9)に青栁さんが、その隣のスラブ舞曲(5.8)に八重樫さんがそれぞれトップロープを張ってくれたので登る。スラブ舞曲は50mロープが足りないくらいで、ちょっとロワーダウンが心配だった。ビッグポケットは苦戦。
舞曲っぽい
安全運転
左側に移動して、ガマルートの1ピッチ目、5.7程度のところをリードして良い気分を味わい、その右の大フレークのトップロープで締め、お昼過ぎに終了した。
<行程>
4/26 廻り目平キャンプ場8:30~野猿返し取付き10:00~終了点14:00~廻り目平キャンプ場16:00
4/27 半日ガマスラブ