駒ヶ岳~雨飾山

  • 期間 2014-07-26~2014-07-27
  • メンバー 小林英(25期)
  • 記録 小林(英)

エアリアの破線ルートから雨飾山へ縦走。予想以上の難路だったが、それよりも初日の猛暑にすっかり消耗してしまった。

■7/26(土)
糸魚川駅からバスで30分足らずの大神堂(だいじんどう)入口。猛暑予想の11時近くとあって日差しが肌にピリピリとくる。駒ヶ岳登山口までの舗装路に汗が滴り落ちる。
登山口から30分ほど登ると駒清水。上にもっと豊富な水場があるとの記録を読んでいたので、ここでは行動用のペットボトルだけ満たす。
やがて急登になり、暑さにくらくらしながら登っていく。道の傍らに出ている真っ赤なキノコはタマゴタケだろうか。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

こんな尾根上に水があるのかと不安になった頃に沢音が聞こえ、<島滝沢「いっぷく」>のプレート(標高1080m付近)に到着。たっぷり水を汲み、身体をクールダウンした。
ここから駒ヶ岳の岸壁に向かう登りは地面が見えないほど草の茂る中にロープが伸びている。道は断崖が屋根のように覆い被さる下を通り、ロープが続く。途中、水の流れもあるが汲めるほどの量ではない。岸壁を乗り越したのだろう、傾斜が緩くなってからしばらく歩き、14:40 祠と三角点のある駒ヶ岳山頂(1487m)。少し雲が出てきて、雨飾山方面は隠れてしまった。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

駒ヶ岳からの下りはまたクサリ、ロープの連続。ロープにはかなり古いものが混じっている。なるべく木の根を掴むなど人工物に頼り切らないよう心掛けたが、鬼ヶ面山との間の鞍部に下りる箇所はロープ以外に手掛かりがなく足場も遠く、頼らざるを得なかった。

鞍部でクールダウンしていると作業着姿の5~6人が下りてきた。地元の山岳会の方だろうか、鬼ヶ面山の向こうまで登山道の刈り払いをしてきたとのこと。
腰を上げて登りにかかると腿の筋肉が悲鳴を上げるが、無理やり動かして一歩一歩踏み出す。鬼ヶ面山の二つのピークのうち、最初の1591mは巻く。二つ目にはロープが付いていて上がれたが、既に16:30と遅いので、周囲を見回すだけで道に戻った。
ここからまた急降下し、緩やかな小ピークを越えるとようやくテント予定地の鞍部。道脇のちょっとしたスペースで、草の上にテント設営した。
この時間に誰も通るはずがないので、汗でぐしょ濡れのTシャツとズボンを脱いでテントに掛けたものの、もはや乾かすだけの力は太陽になかった。しばらく裸でテント内にひっくり返っていたが、仕方なく濡れたものを身につけ、食欲も出ないのでお茶とスープを飲み、サラダを少し食べる。静かな夜だった。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

■7/27(日)
4:30 雲の多い晴れ。今朝は雨飾山方面も見える。
海谷高地へと向かう道を分けるとロープやハシゴの急登。また古そうなロープだと思って見ると、うわ、木に食われてる! 樹幹に付けたプレートが呑まれかけているのは見たことがあるが、ロープは初めてだ。そんなロープや樹木を頼りに急斜面から鉄ハシゴに移ると、そのハシゴはずっと下まで伸びている。下に巻き道があるのだろうか。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

鋸岳手前の岩峰に上がろうとしている時に雷鳴が聞こえ、岩峰に上がると小雨。鋸岳を前にしてガスが上がってきて再び雷鳴、降り出した。雨具を着て汗で濡れるより雨に濡れた方がさっぱりしているのでスパッツだけで雨具上下は使わない。
稜線上を歩いていくと右に下る分岐があり、そこを直進した先が鋸岳山頂(1631.0m)。地味なピークで三角点にも山頂標識にも気付かなかった。何も見えないので先ほどの分岐に戻る。
この下りにもクサリ、ロープあり。クサリは頑丈なイメージがあるが、根元は退色したスリングだったりして油断できない。山頂直下の急降下をこなすとようやく楽になり、雨飾温泉への分岐に到着。樹幹に警告文が張ってある。「駒ヶ岳~鋸岳 通行要注意 鬼ヶ面山と鋸岳間で土砂崩落のため、健脚者以外は通行不可」。
土砂降りの勢いの中を歩き出す。緑は濃く、足元を水が流れ、天気に恵まれれば気持ちの良さそうな登りだ。急登を頑張って稜線に上がると一時的に降り止んだが、その後は雨飾登頂まで、激しくはないものの降り続いた。
大曲りから雨飾山へ向かって草原を刈り払ってあるが、登りがキツい。風が強まってきたのは北海道を通過する低気圧の影響か。
9:20 笹平でエアリアの破線ルート終了。ここまで刈り払い以外の誰にも会わなかったのに、雨の中、道標前を次々に人が通る。風が強く、さすがに体温を奪われそうなので雨具を羽織った。
雨飾山頂へ最後の急登を登りきると高みがふたつあり、一方には古い祠と石仏が並んでいる。山頂標識はもう一方に立っており、9:55 登頂(1963.2m)。こちらにも祠と、大網講と読める新しい碑がある。小谷村大網地区というのがあるから、そこに信仰登山があるのだろうか。よろけるほどの風だが、雨は止んだ。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

笹平に戻り、小谷温泉に下りる道に入ると次第に雲も取れてきた。エアリアに水マークのある荒菅沢にはまだ雪が詰まっている。淡々と下って12:50に登山口。舗装路を歩いていると、後ろから来た車が雨飾高原露天風呂まで乗せてくれた。

<行程>
7/27 大神堂入口バス停10:55~駒ヶ岳登山口11:45~駒ヶ岳14:40~鬼ヶ面山16:30~鋸岳との鞍部(C1)17:05
7/28 C1 4:30~鋸岳5:35~雨飾温泉分岐6:20~大曲り8:20~笹平9:20~雨飾山9:55~小谷温泉登山口12:50

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>