奥秩父 市ノ沢

  • 期間 2011-02-12~2011-02-13
  • メンバー L鈴木百(25期)、小林英(25期)
  • 記録 小林(英)

凍った沢を遡行して和名倉山に上がるという企画だが思惑通りには行かず、雪山散策となった。それほど優雅なものではないが。

■2/12(土)
西武秩父駅からタクシーで大洞ダムへの下降点まで\9980。昨日の雪で林道をどこまで入れるかと運転手は言っていたが、轍の付いていない道を何とか行けた。林道上で身支度し、9:50 出発。曇り、-1℃。
ダムを渡ったところで迷う。これから行く市ノ沢は左手から流れ入っているが、道を示すテープは正面の山に上がっている。左は道がなさそうだし、ここに登山ルートはないはずなのでテープに従うことにする。いったん山に入ってから沢に下りるのだろう・・・と思ったのが間違い。100mも高度を上げてからトラバースになり沢と平行するようになったが、一向に沢に向かう様子がない。対岸が遡行図にある「大崩壊」だろうと思われる地点も過ぎ、じりじりと高度が上がる。天気は薄日が差したり小雪が舞ったり、足元は靴が潜る程度の積雪で特に苦労はないが、一箇所、乗り越えるのがちょっと嫌な岩があって、アイスピトン(通称イボイノシシ)にお助け紐を掛けた。
地形図の「950」の数字を過ぎると浅い谷の手前で下方に赤テープが見えた。標高1000mから強引に斜面を下り、ようやく沢と対面。しかし、岩に載った雪で全体に白く見えるものの流れは凍っておらず、沢を行くことはできない。しばらく左岸を進んだが、足元がずっと斜めの上、樹に進路を妨げられたり雪の下に隠れた石や枯れ枝でバランスを崩しそうだったりで草臥(くたび)れた。
岩穴沢との合流(地形図の”市ノ沢”の”市”の字)付近で沢を諦め、再び上へ。目印のテープを拾いながら進むが、標高1050mをトラバースするうちにその目印が消えた。ともかく上へ向かうと、斜面の中にわずかな平坦地を発見、時刻も15時近いので、ここにテント設営する。
計画では今日一日で市ノ沢を源頭まで辿り、その上の尾根の合流点で泊となっていたが、足元を探りながらの前進は意外に進まない。
宵のうちは小雪、一時雨となったが、夜中には星空。

■2/13(日)
帰りのバスを考え、荷物をデポして行ける所まで行き、9時にはテントに戻ることにする。6:20 出発。晴れ、-7℃。
少し上がると絶好のテン場があった。夏に水を取るのは難しいだろうが、雪の時期、登山ルートから外れて周囲に誰もいない場所にテントを張るのも悪くない。
そこからトラバースしていくと芝沢にぶつかる。渡渉点を探すが、市ノ沢との出合で8時近くなったので、ここまでとする。朝日の当たる雪の沢は気持ちがよい。
O

テン場から、今度は沢に下りたりせずテープ通りに進んでダムに戻った。日向では雪が解け、春のようだ。
ここで、直接沢に向かうルートを検証。最初に見送った左ルートに入ってみるとトラロープを張って人が通るようになっていた。もっとも、最初からこちらを選んだとしても沢を行けない事には変わりなく、やはり同じルートで山に入っていただろう。
林道に上がり、タクシーで来た道を二瀬ダム(秩父湖)目指して歩き出す。80分ほど歩き、あと2km程のところで後ろから来たバスに乗車、三峰口駅へ。

<行程>
2/12 大洞ダム上の林道9:50~テン場(1136点の対岸)
2/13 テン場6:20~芝沢・市ノ沢の出合8:00~テン場8:40~大洞ダム上の林道11:40~バス乗車地点13:00

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