南秋川・矢沢中流&上流

  • 期間 2022-07-09
  • メンバー L高橋(41期)、平(40期)
  • 記録 高橋

8時に武蔵五日市駅に集合、都民の森行き急行バスに乗車し上川乗でいったん下車、駅に戻る各停に乗り換えて南郷まで。バス停から階段を下りて川沿いの道へ。すぐに林道に入り、熊倉沢との出合を目指して歩く。
落合橋
落合橋で河原に下りて沢装備に。準備中、水中に魚影を見た。

矢沢中流の終了点までの標高差は70m程度。
深い樋状
    深い樋状
やさしい渓相
    やさしい渓相
2m滝
    2m滝
遡行してしばらく(脇に林道があるものの)目印となるようなものはなく現在地を見失いはしないかヤキモキしたが、しだいに崩壊地や岩壁、ゴルジュなどが出現し判断しやすくなる。
5m堰堤
5mの堰堤が出現、トポには大岩がある箇所を巻くとあるが見当たらない(下山時、黒いフレコンパックで土留めの暫定処置をされた箇所に大岩と巻き道を見つけた)。堰堤左岸の泥と岩の壁を巻くことにするが、浮石やポロリが多いため迂闊に岩を掴むことはできず、樹木もしっかりしたものがない。さらに泥の部分も固くキックステップが効かない。慎重に登り、堰堤付近を越えていく。その先は斜度こそ幾分緩んだが、もの凄いザレ場だった。落石は避けられないと判断、先行の平さんが自分のフォールラインから外れたのを確認しながら次の一歩を踏み出していった。沢に戻ると呆れるくらい穏やかなゴーロとゼブラ色のナメが待っていた。タカと思われる大きな猛禽類を発見、歩を進めるとそれも先へと飛んでいき、しばらく一緒に遡行することに。ところどころで魚影も確認。ゴルジュとなった先に楽しそうな連瀑が見える。
カモシカ
その先の開けた場所でカモシカを見た。再度ゼブラ色のナメ床が続き、中流終了点の山ノ神橋が出現した。ゼブラ色のナメ

そのまま遡行を継続し、上流部へ踏み入る。少し進むと渓相が一気に変化する。滝が多くなりゴルジュも多く、沢幅は狭く水深は増す。
深い釜の1m滝
    深い釜の1m滝
ゴルジュ内の2m程度の滝が現れる。釜が深く足がつかない。4mほど泳げばガバが豊富な滝の落ち口に辿り着けるが...
どうやって突破するか
巻くとしても、右岸は傾斜70~80度近い岩と土の壁。取り付きは岩だから何とかなるかもしれないが、上部の土壁にキックステップは効くのだろうか。左岸は取り付きこそ岩でガバが豊富に見えるが滝を越えるあたりは急傾斜の土壁でトラバースしたくない。しっかりした懸垂支点があるかどうかも分からない。二人で思案した挙句、高橋が右岸側を胸まで浸かりへつってみる。岩はスラブ状でホールド・スタンスが乏しいが遠くに幅1cm程度の溝がある。何とかそこに指4本を入れて体勢を整え、足を思いきり伸ばすと予想通り滝直下にスタンスを見つけた。滝の落ち口まで登り、平さんに声をかけるが身長差があって手足が届かず「お助け頂戴!」。すぐに180cmスリングを解いて安定して座れる体勢をとり、スリングを投げて引っ張り上げる。昨年度の基本ステップ・沢登りで矢田講師から教わった技術だ。しかし、スリングをランヤードに接続すれば更に長さを稼げたと少し反省。その後は軍刀利沢の出会いを通過し遡行は続く。
何度も出現するナメ床
気が付いたら林道がなかったという事態にならないよう終了点までのポイントを再確認、最後はゴルジュと連瀑となる。
7m滝
7m滝は登っていくと上部に滑りやすい部分もあり、やや緊張。
連瀑
    連瀑CS滝
CS滝のへつりには苦労した。
ほどなくして沢はブッシュ化し、小屋の残骸とその先に二俣を発見、矢沢上流の遡行を終了した。

橋の上で沢装備を解き、少し休んでから林道を下る。途中で黒と青のアゲハ蝶が10匹くらいか舞っていて美しい。終始生き物との出会いが多い山行だった。入渓点よりも下流に面白そうな滝とゴルジュを発見し、「次回はそこから遡行だ」と言いながらバス停へ。駅行きのバスは1時間以上先だったので下り方面に乗車し、数馬の湯で汗を流してゆっくりと帰った。
このルートは深い釜や水深のある樋状が多く、盛夏の遡行がオススメ。

<行程>
南郷バス停8:50~落合橋・熊倉沢出合9:15-9:40~山ノ神橋11:00~林道終了点12:20-13:00~南郷バス停13:48

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