アイゼン&ピッケル技術研修(雪上訓練)

  • 期間 2022-12-18
  • メンバー L金澤、SL安永(26期)、田中(35期)、平(40期)、高橋(41期)、秋永(42期)、鹿内(42期)、八重樫(42期)、藤木(42期)、中村(42期)、結城(ゲスト)、鳥居(ゲスト)
  • 記録 中村

谷川岳天神平周辺でアイゼン&ピッケル技術研修(雪上訓練)をしてきました。
午前9時に谷川岳ベースブラザ6Fに集合し、土合口駅(標高746m)からロープウェーで10分ほど上がると天神平駅(標高1319m)に到着。例年であればスキー客で賑わっていますが、今年はスキー場がオープンしていないため登山者や雪上訓練のパーティーしかいません。
土合口駅には雪がありませんでしたが、天神平駅には十分な積雪があり、午後2時過ぎまで訓練を実施しました。
【今回の研修項目】
 (1)雪山用具の装着や調整・確認
 (2)雪上歩行(アイゼン無し)
 (3)ピッケルワーク
 (4)耐風姿勢
 (5)雪上歩行(アイゼン有り)
 (6)滑落停止
 (7)手袋操作でのロープワーク感覚確認

(1)雪山用具の装着や調整・確認
 ピッケルを落とさないために、60cmスリングをザックを背負う前に身体に装着(肩に回し掛ける)し、ピッケルとスリングをカラビナ(クライミング用)で繋げる。

(2)雪上歩行(アイゼン無し)
(3)ピッケルワーク

 ピック(ヘッドの尖った部分)を登りの際は前方側に、下りの際は後方側に向け、転倒時には素早く雪面に刺して大きなスリップや滑落を防ぐ。
 歩行の際は足を逆ハの字に置く(ダックウォーク)ことで楽に歩くことができる。また、トラバースは斜面を斜めに2点歩行(アイゼンとピッケルの連動含め)でゆっくり進む。
 急斜面の登りでは「ダイアゴナル歩行」が有効。ピッケルは山側に持ち、キックステップ。
 下りはかかと荷重で丁寧にゆっくりと。

(4)耐風姿勢

 強風に対しては、頭を下げ上体を低くする。ピッケルを支点に両足を広げ、体を支える。
 さらに風が強く吹いた場合には、肘と膝を地面につき、四つん這いの体勢をとる。

(5)雪上歩行(アイゼン有り)
 アイゼンの装着は早めに安全な場所で行う。斜面の場合は確実な足場を作り行う。
 歩行の際は、アイゼンを上げず、フラットフッティングで爪全体を均等に地面に食い込ませるようにする。足の重心が偏らないようにステップを考え(一歩目と二歩目の意味)バランスよく足を置くこと。傾斜角度、雪質、用具、次の行動予測(目的)、メンタルなど、多数の因子によりステップの位置や置き方、角度は異なってくる。
 2番目の爪を引っ掛けやすいため、外側に足を広げる意識で歩行する。

(6)滑落停止

 胸の前で構えたピッケルをしっかりと雪面に食い込ませ、滑落を停止させる。
 滑落の際は、両足は直角に上げる。
 ●二段階制動
  バランスを崩した瞬間にピックを雪面に刺して止める(初期制動)。
  初期制動できず滑落した場合は、素早くピッケルを構える。
  ピッケルのピック側に腰から反転し、脇を締めてピックを雪面に刺す。
  頭が下になって滑落した場合も、ピックを雪面に刺すことで回転する。
  ピックに体重を掛けることで、停止させる。
  なかなか停止できない場合も諦めない気持ちが重要!!(セルフアレスト)

(7)手袋操作でのロープワーク感覚確認

 雪中で手袋を装着して行うロープワークの感覚を確認。また、スリング製簡易ハーネスとパワーロープ(補助ロープ)で確保した形での登りを2班に分かれ実施した。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>