湯檜曽川本谷

  • 期間 2012-09-22~2012-09-23
  • メンバー L松本(善)(17期)、矢田(15期以前)、鈴木(百)(25期)、安永(26期)、土方(26期)、二見(27期)
  • 記録 土方

■9/22(土)
7:55上毛高原到着。
上毛高原は新幹線専用の駅だ。
谷川岳ロープウェイ行きのバスは長蛇の列が出来ている。
とても乗れそうにないのでタクシーで向かうことにする。
30分ほどで谷川岳ロープウェイに到着、7460円。
谷川岳ロープウェイから先は車両通行止めになっていて専用車両しか通れない。
そこで今回はローウェイから一ノ倉沢までの乗り合いタクシーを利用する計画を立てていた。
乗り合いタクシーは9人乗り、30分毎に発車している。
予約受付はなく、並んだもの順に乗ることができる。
しかしこの乗り合いタクシーは障碍者は年配の方向けに試験運転しているとのこと。
結局、我々は武能沢出合まで歩くことにする。
一ノ倉沢の駐車場、虹芝寮を経由し、新道を歩いて武能沢道標に辿り着く。
ここで沢装備に着替える。
水量によっては泳ぐことも想定されるため、誰もが防寒対策をしている。
僕自身もこの日のために、撥水性、保温力に優れているというウェアを着てみた。
ファイントラックのアクティブスキンなるウェアだ。
装備を整え、武能沢をやや下ると、湯檜曽川本谷との出合となる。
沢が右に曲がるとすぐに6m魚止めの滝となる。







ちょっといやらしい登りであるが残置シュリンゲがある。
残地シュリンゲを足がかりとして瀑水の左側を登る。
右岸に明瞭な高巻きがあり、踏み跡を辿っていくと滝の終わったあたりに降りることができた。
鉄砲尾根の右カーブを越えるとウナギ淵と呼ばれるゴルジュが現れる。




松本さん曰く、水が胸までだと普通の水量、それ以上だと多いのだそうだ。
僕がトップで進んでみたところ、途中で足がつかなくなったようだ。
しかたないので、平泳ぎで泳ぐ。
今日は水量が多いのかもしれない。




無事にウナギ淵を通過し、十字峡に辿りつく。ここで一本取ることにする。
しばらく休憩した後、十字峡を跡にする。




二段20mの滝は右岸を高巻く。
本日は送電線下で幕営する予定だったが、誰も送電線に気づくことなく通過してしまう。
送電線下の先には2つの10m滝がある。
はじめの10mの滝は特に問題なく直登し、つづいて核心とも言える10m滝に辿り着く。







この滝では2本ロープを出し、土方、百合子さんがそれぞれトップを担当する。
瀑水の内側を斜上するため、レインウェアを着込む。
ビレイの準備が完了し、瀑水を潜り抜けて壁に取り付く。
出だしがちょっといやらしいが、瀑水の内側に入ってしまえばシャワークライミングになることはない。
順調にバンドを左上し、瀑水の外側に出る。
瀑水の外側には残置ハーケンが2本打ってあり、中間支点をセットして直登していく。
この10m滝は、出だしがⅣ級、曝水を出た後の直登がⅢ級であろうかと思う。
登り終えた終了点には残置ハーケンが2本あり、ここでセカンド以降をビレイする。




全員が無事に登り終え、今晩のビバーク適地を探しながら先に進む。
良い、とは言えないが川岸にテント2つ張れそうな場所を見つける。
しかし、雨が降る可能性があったので大事を取って山の斜面の高台にテントを張ることにする。




ロープを張ってテントを固定し、さらに立ち木にロープをフィックスしてベンチレーターにロープを通し、
セルフビレイを取る。
全てが斜めなっている不自由な状況の中、食事を作って酒を飲む。
横になるとテントが斜めに引っ張られて狭くなり足を伸ばすことができない。
翌日は4時起き、6時出発とする。
こんな状況下でも眠れるのだから不思議なものだ。

■9/23(日)
夜中の2時半、吹き込んでくる雨に打たれて目を覚ます。
僕は入口付近にいて、テントが引っ張られて入口が閉まりきらないため、背中が外に出る格好になっていた。
ガサゴソしていると、松本さん、安永さんが目を覚ます。
あまりにも寒すぎるので暖を取りたいとのこと。
僕自身は雨にうたれ続けていたものの寒さは全く無い。ファイントラックのウェアのおかげか。
結局、日が昇るまでお湯をわかしたりして起きていた。
小雨が降る中、予定通り6時に撤収を終え、行動を開始する。
水量は若干増えている程度だ。
小滝を幾つか越えて、大滝40mに辿りつく。
大滝は下部と上部に分かれていて、下部を登りきったところに大テラスがある。
僕がトップで下部を登り終え、続いて全メンバーがテラスまでロープ無しで登り切る。







滝の上部は、直登ではなく左側の壁を登ることにする。
左側の壁はⅢ級ほどであろうか、中間支点をセットし登り切って、立ち木でビレイを取る。
潅木帯から落ち口までは60mほどをトラバースする。
40m大滝を越え、峠ノ沢、池の窪を通過すると、右岸にビバークサイトを見つける。
ここが二俣のビバーク地であり、5テンを3張ほど張れそうなスペースがある。
二俣を右に入る。右俣はゴボウの沢と呼ばれるようだ。
ロープを出すほどではないものの、慎重さを要する箇所が幾つもあり依然として気を抜くことはできない。
穏やかな流れの中を1kmほど歩いた先の奥の二俣を右に入ると、源流の趣となる。
ササヤブの群生した中を明瞭な踏み跡を辿り、朝日岳山頂へ立つ。







朝日岳山頂からは笠ガ岳~白毛門~土合橋へと下っていった。

■行程
9/22(土) 上毛高原駅(8:07)~谷川岳ロープウェイ(8:37)~武能沢道標(10:55)~着替え~武能沢出合(11:30)~ウナギ淵(12:15)~十字挟(12:50)~10m滝(13:00)~ビバーク地(17:00)
9/23(日) ビバーク地(6:00)~40m大滝(6:30)~二俣(8:55)~朝日岳山頂(11:55)~土合橋(16:15)

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