南八ヶ岳

  • 期間 2011-01-01~2011-01-02
  • メンバー 木村広
  • 記録 木村広

 年末年始が暇なので、先週に続いて、またも南八ヶ岳縦走を計画。当初予定では、12月31日出発としていたが、天候の様子をみて、1月1日出発とする。

 1日目。天気予報を見ると、天候は本日から回復に向かうようだ。期待を胸に、8:30マイカーにて出発。12:30現地駐車場到着。準備体操をして出発。八ヶ岳は雲の中だが、周辺は晴れていて、翌日の好天を予感させてくれる。間もなく赤岳鉱泉到着。テントを張って、食事を取りながら、日本山岳会の天気予報をチェックする。明日の天気予報は、0-6時霧一時雪、6-12時霧一時晴れ、12-18時霧のち晴れとのことなので、翌日の出発予定時刻を、日が昇った後に稜線に出られるように遅めにすることとする。

 2日目。3:30起床、5:35出発。気温-16度。少し風があり、雪がぱらつく中、ヘッドランプの灯りを頼りに進む。トレールはしっかりしているが、足跡は無い。どうやら硫黄岳へは本日一番乗りが期待出来そうだと胸をはずませる。そう思ったのも束の間、先行している足跡を見つける。どうやらカモシカに先を越されたらしい。しばらくすると夜が明けてきて、そらの雲は徐々に晴れていく。間もなく稜線というところで、トレースは消えて、カモシカの足跡とも分かれ、視界が一気に開ける場所へと出る。日の光の下、横岳、赤岳、阿弥陀岳が見渡せる。ところどころに霧が立ち込めてはいるが、すばらしい好天である。風が強そうなので、オーバーウェアの下に一枚着てから、稜線上へ雪庇を切り崩して乗り上げる。広大なまっさらな白銀の尾根が硫黄岳へと続く。自らトレースを付ける喜びに多少のラッセルも苦にならない。硫黄岳への稜線は相変わらず強風で、風に体を押されるが、晴れた青空のもとでは楽しく感じる。硫黄岳を過ぎ、横岳へ向かう途中、硫黄岳山荘からの登山者と出会う。硫黄岳山荘は年末年始に営業しているらしい。硫黄岳山荘を風除けにして、補給して再出発。ここからは、先行者がいる。硫黄岳山荘周辺も強風だが、台座ノ頭を左手に見る位置まで行くと風は幾分弱まる。ここからは多少面倒な登山道となる。いくつかの鎖場や梯子を通過するが、最初の鎖場と直後の梯子が今回の核心部かもしれない。特に梯子は、登り終わったところが手がかりの無い斜面になっていて、ピッケルのピックを雪面に突き刺して確保して通過したため、少し怖い思いをした。稜線は霧に覆われたり、晴れたりを繰り返す。南北のアルプスや奥秩父の山々は雲に覆われて見えないが、時折姿を見せる富士山に見とれる。横岳を通過し、営業中の赤岳展望荘を通過し、いよいよ最後の峰に取り掛かる。赤岳への登山道は、ところどころ固くてもろい氷に覆われている。ピッケルのピックは刺さらずに氷を砕いてしまう。2点歩行と方向転換の良い練習になった。やっとの思いで山頂到着。山頂を満喫して下山開始。ゆっくり慎重にくだったため、赤岳鉱泉までの道のりは長く感じられた。テント場に到着してゆっくりと下山準備。食料が減ったためか、ザックが出発前よりもコンパクトにまとまった。16:40駐車場到着。無事下山となった。

[行程]
1日目:赤岳山荘駐車場(13:05)~赤岳鉱泉(15:35)
2日目:赤岳鉱泉(5:35)~硫黄岳(8:20)~横岳(9:30)~地蔵ノ頭(11:00)~赤岳(11:45)~赤岳鉱泉(13:55/15:00)~赤岳山荘駐車場(16:40)

[所感]
新しく調達した目出帽はとても良い具合だった。呼吸の仕方を工夫すると、ゴーグルは曇らなかった。よい経験になった。

06 雪煙舞う硫黄岳稜線
雪煙舞う硫黄岳稜線 09 硫黄岳稜線の雪庇
硫黄岳稜線の雪庇 10 雲海 (硫黄岳頂上から)
雲海(硫黄岳山頂から) 27 地蔵ノ頭 山頂
地蔵ノ頭山頂 31 赤岳 山頂
赤岳山頂

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