奥武蔵・大持山 生川大持沢

  • 期間 2023-05-13
  • メンバー L高橋(41期)、八重樫(42期)、鹿内(42期)
  • 記録 高橋

今シーズンの初沢登りとして武甲山付近の大持沢を選択した。雨予報だったが、遡行中と詰めまでは曇天で天気も味方してくれた遡行となった。

一の鳥居駐車場に8:00到着。雨予報のせいか駐車車両は少なかった。駐車場から沢装備で登山開始。入渓点を探すために小持沢付近をウロウロしてしまった。トポを読み返し、大持沢の入渓点である堰堤を発見。コンパスのホイール、高度計をセットし遡行開始。気温は低く水はとても冷たい。
アンダーウェアに長袖を選択し、更に着古した合羽を羽織ると、肌寒い本日の沢登りには丁度良かった。
入渓点付近の渓相

入渓点付近

初めは滝はあまり出現しないため、岩の上を歩く感覚を取り戻したりすることを意識した。
小滝
小滝ではどの程度のヌメリや苔の付き具合なら滑るのか、どの程度足に体重を乗せると滑るのかなどを確認しながら登る。全員シーズン初沢なのでペースはゆっくりを維持、足さばきの確認をじっくり行った。
2m滝(720m付近)

2m滝(720m付近)

進むにつれてミニ滑床やミニゴルジュが連続、小滝も出現、近郊の山域であるが美しい沢である。
2m滝

2m滝 / 小滝

3m滝

3m滝(860m付近) / 小滝

スラブ滝の高巻きや二俣の先にある5m程度の滝の高巻きはそれなりに緊張した。
高巻き
以前は二俣先の滝の高巻きルートにトラロープがあったが、今回はなかった。
核心のCS滝手前の5m程度の滝も上部は滑りやすく体勢も微妙で難しかった。
5m滝

5m滝

CS滝(標高920m付近)は高橋がリード。手がかり足がかりが乏しく、先の水流にも苔がありフリクションの期待が薄い。アルパインヌンチャクで支点を確保したいが適切なものがない。小さな岩溝を発見した時にはナッツを持参すればよかったと後悔。フリーの状態で岩を抱きかかえ、その先を覗くと残置ハーケンを発見。足場を確認してからそちらに移り残置ハーケンにヌンチャクをセット、ロープクリップして少しだけ安心。その先は、水流の中に傾斜した小さな足場を見つけたがハイステップ。フリクションを確認すると、あまり期待できない。一か八かでハイステップに体重を乗せるか、残置ハーケンでA0して体を持ち上げるか...双方とも否! 諦めないで手がかりを探すと細かくはあるが適当なものを見つけた。しっかりしたガバではないが両手ともに上手くすれば体重をかけられ、ハイステップへの荷重を分散できる。トライすると無事に登ることができた。
CS滝

CS滝

滝の落ち口を越え、その先の立木でビレイ点を構築。立木から落ち口付近まで折り返しインライン・エイトノットでセルフビレイ、そこで後続をビレイしようと思っていたが、落ち口と立木の距離が思っていたより長いのと、声が届くので立木のところでムンターヒッチでビレイ。ロープ中間にエイト・オン・ア・バイトで鹿内さんがセカンド。鹿内さんが落ち口先まで登ったところで八重樫さんから「ロープいっぱい!」のコール。八重樫さんがラストでCS滝を登り、遡行は無事に終了。
ビレイ点(ビレイ終了後)
詰めは急斜面を登る。繁茂している低木を掴めるので安心。周囲を見渡すと東側に黒木林を発見。過去に植林されたものだろう。そこまで行けば現在地よりも少しは歩きやすいはず。黒木林まで安全にトラバースできるルートを探しながら登った。
急なつめ
50分で無事に登山道に出た。一般ルート歩きになってから雨は本降りとなった。
足さばき、読図等々の再確認になり、登り応えもまぁまぁ。とても良い沢登りとなりました。

○クライミングロープ:8mm×30m 1本
○水量:平常もしくはやや少な目と思われる

<行程>
武甲山生川コース登山口(一の鳥居)8:10~入渓点8:30~二俣11:00~CS滝12:00~詰め開始12:50~登山道(標高1100m付近)13:40~妻坂峠14:30~武甲山生川コース登山口(一の鳥居)14:50

<参考:気象データ(アメダス秩父)>
○遡行前
 雨量:5/7 13mm 5/8 14mm 5/9~5/12 0mm
○遡行中(5/13 9:00~15:00)
 気温:15.5~16.3℃、累積降水量:1mm

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