八ヶ岳・阿弥陀岳~赤岳~横岳~硫黄岳

  • 期間 2023-03-03~2023-03-04
  • メンバー 高橋(41期)
  • 記録 高橋

阿弥陀岳を中岳分岐から往復もしくは横岳の通過、谷川岳西黒尾根の往復。いずれも積雪期の単独行を自分にできるか否かを数年自問自答したが、独学では無理だと結論付け、無名山塾の門を叩いた。そして今回、阿弥陀から赤・横・硫黄の縦走を計画。幕営装備を担ぎながらというおまけ付きだが思い切って挑戦した。

■3/3(金)
美濃戸口に駐車。御小屋尾根の登山口から阿弥陀岳に向かって登り始める。御小屋山の少し先から斜度がきつくなり、ザックの重量に喘いでしまう。
御小屋山
阿弥陀の稜線に上がると高度感抜群。
阿弥陀稜線
摩利支天の通過が最初の心配事だったが積雪のおかげで緩やかになっておりホッとした。
③摩利支天

摩利支天

ハイマツは雪に覆われ歩きやすく、すぐに阿弥陀岳山頂となる。
④阿弥陀岳
中岳のコルへの下りは急傾斜だが、雪に覆われ無雪期に比べればなだらかである。
中岳のコルへの下り

中岳のコルへの急斜面

しかし、アイゼンワークのミスは許されない。横歩き、ダガーポジションそれぞれのトレースに合わせて足を置いていき安定して下ることができた。途中で雪崩地形へ迷い込んでしまったが登り返して復帰。足下ばかり見ていたのが原因か。
阿弥陀岳の下山ルートを振り返って

阿弥陀岳の下山ルートを振り返って

行者小屋に幕営。好天予報の週末だというのにテントは5張くらいか。3シーズンシュラフにシュラフカバー、ダウン上下で問題はなかった。

■3/4(土)
4時に起床し、のんびり準備した後にテントを撤収、文三郎道を登り返す。マムート階段は全て雪の中だった。
文三郎尾根の核心部
文三郎尾根の核心部は普段と変わらず。ほどなく赤岳山頂に到着。
赤岳
富士山を見ることができたが、本日のピーク一つ目なので先を急ぐ。赤岳天望荘手前の急斜面は思っていたよりも岩が出ていて歩きにくい。
岩が露出
そして横岳の稜線へ。
二十三夜峰

二十三夜峰

すれ違う登山者は皆、私の大きなザックに驚いていた。梯子と岩と雪のミックスを登り、日ノ岳へ。その先は鉾岳基部の西面をトラバースする、高度感は抜群。
鉾岳基部のトラバース

鉾岳基部のトラバース

少しのアップダウンを繰り返し再び西面のトラバース。ここで滑ったら絶対に助からない。気を引き締めて一歩を踏み出すが、足下の雪はしっかりしていた。
石尊峰付近のトラバース

石尊峰付近のトラバース

杣添尾根が視界に入り、もう少しだとホッとする。
三叉峰から奥ノ院

三叉峰から奥ノ院

奥ノ院

奥ノ院

歩いてきた稜線

歩いてきた稜線

奥ノ院(横岳山頂)で写真を撮影し先を急ぐことにするが、この先がメインディッシュ。切れ落ちた岩稜を下りなくてはならない。
切れ落ちた稜線
鎖は遠くて掴めない。アイゼンワークをしっかりとして下降した。その先はナイフリッジをトラバースする。まずは西側から。
ナイフリッジ西側

ナイフリッジ西側

その先の東側は...うん!?鎖が雪に埋まっている!
ナイフリッジ東側

ナイフリッジ東側

再度気合を入れてトラバース。足下の雪が安定していて良かった! 積雪期の目標だったルートをようやく踏破でき、感慨深い。そして硫黄岳へ。
硫黄岳
ようやくにこやかに。赤岳鉱泉へのんびり下山し、美濃戸口までトボトボ歩いた。

重いザックを背負っての縦走で体力のなさを痛感。しかし、疲労感もあるなか数多くの急所をアイゼンワーク、ピッケルワークで安定して登下降することができたのは自信となった。

<行程>
3/3 美濃戸口8:30~御小屋山11:00~阿弥陀岳14:40~中岳分岐16:00~行者小屋(幕営)16:50
3/4 行者小屋5:50~中岳分岐7:10~赤岳8:00~地蔵の頭8:50~横岳(奥ノ院)10:00~硫黄岳11:30~赤岳鉱泉13:00~美濃戸口15:00

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