赤湯又沢左俣(下降)、虎毛沢(遡行)

  • 期間 2022-09-17~2022-09-19
  • メンバー L松本(17期)、田中(35期)、山本(38期)、駿谷(40期)、大野(40期)、平(40期)、高橋(41期)
  • 記録

昨年行きそびれた秋田県の虎毛沢である。台風が迫るなか、雨にはちょっと降られた程度で遡行できたのは運が良かった。

■9/17(土)
各自に前泊し、横堀駅に8:50集合。予約のジャンボタクシーで湯ノ又大滝駐車場まで40分程度、ガニ沢の案内板で登山口に入る。
湯ノ又沢に沿って登山道に入ったり沢を歩いたり。川幅は狭いが舗装路のようなナメは歩きやすい。沢に引き込まれそうになるが、ピンクのテープを頼りに1時間弱で登山道に入り(地図上では右俣)、急な傾斜を登る。お昼くらいに高松岳と虎毛山を結ぶ縦走路に出る。
縦走路は絵地図の実線とは思えない藪っぽい道だった。南下して1時間程度、ピークを数えながら沢の下降点を探して歩くとピンクのテープがあった。笹をかき分けて降りて行くと細い流れ、赤湯又沢左俣にたどり着く。枝に乗ったり枝を分けたりしながら下降する。
沢に入る
水温が高くなり川幅も広くなって、そろそろと思うころ幕営地。温泉が湧いている。左岸の高台は先客があって7人は入れないのでさらに下流に幕場を探すが、適当なところは見当たらず、戻って広場下を焚火場とした。各自場所を見つけてツエルトを張る。
焚火
温泉のおかげで暖かく、寒さは全く感じない。乾いた薪はよく燃え、翌日のお酒の残りを気にしながら宴会し、21時くらいに就寝。

■9/18(日)
4時起床。暖かくよく眠れた。濡れた沢装備の装着も冷たさを感じない。6時に予定通り出発。湯煙が上がる温泉地を後にした。
湯煙
深いところを微妙に避けながら高低差のない沢歩き。1時間半強で虎毛沢の出合に着く。合流地点を高巻いてやり過ごすと急に穏やかになる。頻出するナメは水流を感じさせない穏やかさ。釜やゴルジュっぽいところもあり、時に胸まで水に浸かって歩くことも。水流が多かったら行けないところだろう。
虎毛沢出合の高巻き

虎毛沢出合の高巻き

滝もある穏やかなところ水流を避けて登る浸からないように平坦な歩き
3時間ほど遡行し、沢床に現れ出した虎毛山の名物・亀甲模様に盛り上がる。
亀甲模様
当初の幕営予定地は735mの二俣だが、台風が迫っているので今日は行けるところまで行く。この上流が悪かった。川幅が狭くなり、滑った滝がいくつも現れてロープを出す。トポがあったらもう少しラクだったかも。
ツメが悪い
枯れる前に水を確保し、その後は笹藪漕ぎ。足元にわずかに水が流れている。予報通りに降ってきて雨具を着ける。稜線は近いはずなのに、日は暮れてゆき進路が覚束なくなる。GPSを確認して進路修正するとすぐに稜線に出た。
時間も遅いので山頂は諦め幕場を探して歩く。 18:00、タープを張り、風で煽られないよう地面にハーケンを打って支点とした。風雨を避けてタープの下に身を寄せ、ささやかに宴会して就寝。疲れてすぐに寝入る。

■9/19(月・祝)
4時に目覚ましをかけていたが誰も起きる気配がない。気にしながらうとうとして4:30に起床。朝食、身支度、撤収を済ませ、虎毛山山頂をピストンする。寅年の山頂というこだわりなのだ。
1時間も経たずに避難小屋のある山頂に着いた。ガスっている。記念写真を撮影し、湿原の中、木道を歩いてみる。天気に恵まれれば眺めの良いところだ。引き返して小屋の中を見ると、2階もあって10人以上は入れそうだった。
虎毛山の避難小屋へ
ビバーク地に戻って赤倉沢への下山路に入る。徒渉点の橋は壊れていたが、木に掴まって石伝いに渡ることができた。徒渉点を過ぎるとほどなく広い道に出る。1時間ほどで登山口の駐車場に着いたが、携帯電話が全く通じないのでさらに歩く。
車道に出て秋の宮温泉に浸かり、タクシーで鳴子温泉駅へ。鳴子で乾杯と食事をして帰路に就いた。

<行程>
9/17:湯ノ又大滝駐車場9:40~ガニ沢標識10:00~ときめき橋10:20~縦走路12:00~赤湯又沢下降地点13:00~野湯幕営地(670m地点)15:30
9/18:幕営地6:00~虎毛沢出合7:40~虎のシマ(亀甲模様)11:30~二俣(760m付近)12:30~稜線17:20~幕営地18:00
9/19:幕営地6:00~虎毛山6:40~赤倉沢下山路分岐7:40~赤倉沢徒渉点8:40~林道終点9:40

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