白峰三山

  • 期間 2012-07-14~2012-07-16
  • メンバー L舘(27期)、成瀨(27期)
  • 記録 成瀨

 甲府駅に着くとバス乗り場にはすでに長蛇の列。列に並んでいたご夫婦と一緒にタクシーで広河原へ。バスより高いが約30分の節約。
天気はどんより曇って湿気も多く登り始めると汗が出た。
最初の休憩後にザックを担ごうとしたら、なんと左の肩紐が切れてしまった。いきなり大ピンチ!
よく見ると上下の紐をつなぐ部分が切れてしまっているのだが、切れた部分がゴム製の素材。
これってどう見ても強度はイマイチなんじゃないか?仕方ないので何とか結びつけて応急措置で乗り切る。
 二俣の手前からしばらく雪渓を歩くが、すでに踏み跡がバッチリついて歩きやすい。
二俣ではたくさんの人が休憩しており私たちも一休み。簡易トイレもあった。
ここから右俣コースをしばらく行くと、ポツリポツリと雨が降ってくるではないか!
濡れる前に早めにと思って雨具を着るとすぐ止んでしまった。このあとも雨は降ったり止んだりを繰り返した。
森林限界を超えたあたりから花が多く見られるようになり、景色は全く見えないが足元に広がるお花畑に心が癒された。
尾根に出ると風が急に強まり、転倒しないように気をつけて一歩一歩進んだ。
 ようやく肩の小屋に到着。テント場はすでにかなり混んでいて、何とかスペースをみつけて山ガール&ボーイ風カップルの隣に張らせてもらったがかなり斜めだった。
一息ついて外を見ていると天気は少し回復し仙丈ケ岳が雲間に垣間見られたが、肝心の北岳はここからも見えなかった。
夜中には再び雨と風が強まりテントを揺らしていた。

 2日目、朝4時に起きたが辺りは真っ白で雨も降っている。
当初は大門沢小屋まで行くことも考えていたが、雨と強風なので本日は農鳥小屋までとする。
ゆっくり撤収して雨の中を出発すると、北岳山頂を目指す人と降りてくる人で登山道は混雑していた。
ようやくたどり着いた山頂は当然雲の中で展望ももちろんゼロ。風も強いので早々に頂上を後にする。

北岳山荘で天気予報を確認すると、明日の昼まではこの天気が続くようだった。
この後、中白根岳、間ノ岳と進んでも雨と強風がずっと続き、時には立ち止まって岩にしがみついたり両手をつきながら進んだ。

晴れていれば素晴らしく気持ち良い道だろうに…。それでも足元にはたくさんのお花たちが見られた。
キタダケソウも多分見たはず。
 農鳥小屋に着く頃から雨だけは止んできた。
コワイと評判の農鳥小屋のおじさんは普通な感じで「お天気は回復傾向」と明るいことを教えてくれたし、台帳につける年齢を10歳も若く書いてくれた(聞き間違いか?)。
おじさんはここで4匹も犬を飼っており犬の好物はチーズとビーフジャーキーとのこと。
残念ながら私たちは持っていなかったので、もし今度来ることがあったら持ってこよう。
テント場はまだ空きが十分あり、昨日よりは随分マシな平らで眺めの良い場所にテントを張ることができた。
東の方角は雲が切れてきて、富士山や甲府の町が霞んで見えた。
下界には太陽の光の筋が降り注いでおり、きっとものすごく暑いのだろう。
しかし間ノ岳や西農鳥岳などは依然雲の中だった。
時間が随分あったし雨風も治まってきたので、テントの外でのんびりお茶を飲みながら景色を見ていたら、突風でお茶セットやマットが吹き飛び慌てた。
このままお天気が回復してくれないかなぁと期待して寝たが、夜中にはまた雨の音が響いていた。
 3日目、朝3時半に起床するも外は細かい霧雨で風も強い。それでも今日は街まで降りなければならない。
撤収して出発する頃になると東の天気が少し回復し、富士山のシルエットが朝日を浴びて美しく浮かんでいた。
この調子でガンバレお天気!と期待したが、西農鳥岳、農鳥岳とも相変わらずガスの中だった。

大門沢下降点あたりでようやく空全体が明るくなってきて、遠くの雲の上に立派な富士山が見えた。

ここからどんどん降りると、どんどんお天気が良くなり青空が広がってくるのが恨めしかった。

最初の休憩のときに農鳥小屋でもらった「飲用水」を飲んだら少しお腹が痛くなってしまった。
あれは雨水を沸騰させたものなのか?今後は気をつけよう。
大沢門小屋あたりからは沢沿いを下り、手作り感が漂う木製の橋や立派だが揺れて高度感もある長い吊橋などを何度も渡った。
降りるにつれてどんどん暑くなり、最後の舗装道路は炎天下でいくら歩いても終わらないんじゃないかと辛かった。
やっと奈良田に到着し、町営の温泉施設「女帝の湯」に入って汗を流してサッパリマッタリしたあと、バスと身延線と中央線を乗り継いで帰京した。
初めての北岳は結局チラリとも見えなかったけど、また来ることもあるだろう。キレイなお花たちとずっと先を歩いてくれた舘さんに感謝。
 
7/14 10:35広河原出発 → 11:05分岐 → 13:05二俣(休25分)→ 15:15合流点
   → 16:05肩の小屋着
7/15 7:10出発 → 7:50北岳山頂 → 8:30分岐 → 9:10北岳山荘着 →
   10:30中白根岳 → 11:45間ノ岳 → 13:00農鳥小屋着
7/16 5:20出発 → 6:05西農鳥岳 → 6:45農鳥岳 → 7:30下降点 → 9:45大門沢小屋 → 12:30ゲート → 13:15 奈良田

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